mamolii グラフ電卓 使い方チュートリアル

式を入れると即グラフが描ける、高校生のためのグラフ電卓。スライダー・不等式の領域・微分まで、このページだけで独習できます。

1. はじめに

アプリで何ができるか、入力の保存のしくみを知る。

mamolii グラフ電卓でできること

入力の保存について(安心して使うために)

  1. 式リストに入力した式は、自動でブラウザに保存されます。保存ボタンを押す必要はありません。
  2. ただし保存先は「このブラウザの中」です。別の端末や別のブラウザには引き継がれません。また、ブラウザのサイトデータを削除すると消えることがあります。
  3. 大事な式は、メモやスクリーンショットにも残しておくと安心です。
あらかじめご了承ください(未対応の機能)
次の機能には対応していません。対応していると誤解しないよう、このページでは正直に書いています。
媒介変数表示、極座標(r = …)、積分(∫)、場合分け({ })、定義域制限({ })、表(テーブル)、関数定義(f(x) = …)、3Dグラフ。
まずは一度さわってみましょう。クリックするとアプリが開いて式が入力された状態になります。

変数は x, y とスライダー変数 a, b のみです。k, n, m, z など他の文字は入力エラーになります。詳細は第11章の「よくある質問」で説明します。

2. 最初のグラフを描いてみよう

y = x2 を入力して、画面の操作(ズーム・移動・初期表示)ができるようになる。

  1. アプリを開いて、左側の式リストの1行目に y=x^2 と入力します(すべて半角英数)。
  2. 入力した瞬間に、右側に放物線 y = x² が描かれます。「実行」ボタンなどは不要です。
  3. 移動:グラフの場所をドラッグすると、画面をぐりぐり動かせます。
  4. ズーム:マウスホイールで拡大・縮小できます。画面の+−ボタンでも調整できます。
  5. 初期表示に戻す:画面の ⌂ ボタンを押すと、最初の表示に戻ります。
  6. 座標を読む:曲線にマウスを乗せると、その位置の座標が表示されます。
放物線 y = x² を描いて操作を練習しよう。

入力は基本半角です。掛け算の * の代わりに ×、割り算の / の代わりに ÷ を入力してもOKです。

3. スライダーで動かす

y = a x2 の a をスライダーで動かし、放物線の開き方の変化をつかむ。

  1. 式リストに y=a x^2 と入力します。
  2. 式の中の a を見つけると、アプリが自動で a のスライダー行を追加します(初期範囲は −10〜10、刻みは 0.1)。
  3. スライダーのつまみを動かすと、グラフがリアルタイムに変化します。a が大きいほど細く、小さいほど開いた放物線になります。
  4. ▶(アニメーション)ボタンを押すと、a が自動で動き続けます。変化のようすを眺められます。
  5. ⚙(設定)ボタンでは、スライダーの最小値・最大値・刻みを変更できます。
  6. 「a を 2 に固定した状態で試したい」場合は、式リストに a=2 のように書けば、a の値を決められます。
a のスライダー付きで開く。 a を 2 に固定して開く。

b も同じようにスライダー変数として使えます。2つの係数を同時に動かしたいとき(例:y=a x+b)に便利です。

4. 別名表示(このアプリ独自機能)

スライダー変数 a の見た目上の名前を「p」「n」などに変える方法を覚える。ただし見た目だけが変わり、計算の内部では a のままということを理解する。

問題の紙には p や n などの文字で書かれているのに、アプリでは変数は x, y, a, b しか使えません。「式を問題どおりの文字で読みたい」ときに役立つのが、このアプリ独自の別名表示です。

  1. 式リストに y=a x^2 と入力して、a のスライダー行を出します。
  2. スライダー行の ⚙(設定)を開き、「別名表示」の欄に p と入力します。
  3. 式リストとスライダーの表示で、a が p という名前で色付きで見えるようになります。たとえば y = p·x² のように見えます。
  4. このとき計算の内部では a のままです。スライダーを動かせば p の値が変わります。別名は「表示の名前」だけのものです。
  5. 元に戻すには、⚙で別名表示を空にします。

数B(数列)で使う例:別名を「r」にしてみる

  1. 初項 1・公比 r の等比数列の増え方を調べたいとします。式リストに y=a^x と入力します。このとき x は「項数 n」のつもりで読み、a を「公比 r」の役割にします。
  2. ⚙で a の別名表示を r にすると、式リストは y = rx と見えます。「公比 r を 1 より大きくすると項はどんどん大きくなり、0 から 1 だと収束する」ことがグラフで見て取れます。
  3. 公比は正なので、⚙でスライダーの最小値を 0.1 くらいにしておくと見やすいです。

別名は x, y, k, n など好きな名前を設定できます。数列の問題のように n の文字を式の中で見たいときも、同じ手順で a の別名表示を「n」にすれば、式リストには n と色付きで表示されます(入力と計算は a のままです)。

試すボタンで式を入れたら、⚙から別名表示を設定してみよう。

別名表示はあくまで「見た目」です。入力するときは a と打つ、という点だけ忘れないでください。

5. いろいろな関数

三角関数・指数対数・絶対値のグラフを入力し、角度の単位(ラジアン/度数法)を切り替えられるようになる。

三角関数(数学I・数II)

  1. 式リストに y=sin(x) と入力すると、正弦曲線が描かれます。
  2. 角度は初期状態でラジアンです。sin(π/2) = 1 のようにラジアンで計算されます。
  3. 度数法(°)で使いたいときは、画面左下のボタンで度数法に切り替えます。切り替えると sin(30) = 0.5 のようになります。
  4. 使える関数:sin, cos, tan、逆三角関数は arcsin, arccos, arctan(または asin, acos, atan)。

指数関数と対数関数(数II)

  1. y=2^x と入力すると指数関数、y=log(x) と入力すると対数関数が描かれます。
  2. log は常用対数(底 10)、ln は自然対数(底 e)です。
  3. y=x も一緒に入れると、y = 2x と y = log(x) が直線 y = x について対称(逆関数の関係)になっているのが確かめられます。
  4. 対数のグラフは、定義より x > 0 の範囲にしか描かれません。

絶対値(数学I)

  1. y=abs(x-1) と入力します。y = |x − 1| のグラフが描かれます。
  2. 縦線2本を使った |x-1| の形でも入力できます。
  3. 他にも sqrt(または √)、floor, ceil, round, max(a,b), min(a,b), mod(a,b), sign(x) が使えます。
三角関数:左下のボタンで度数法への切替も試そう。 指数・対数と y=x: 絶対値:

定数は pi または π、自然対数の底は e が使えます。例:sin(pi/6)、e^x。

6. 図形のグラフ

直線・円・楕円・放物線・双曲線を入力して描けるようになる。点を置いて動かしてみる。

y と x が混ざった式(陰関数)も、そのまま入力するだけで描けます。

図形入力例グラフ
直線y=2x+1
円(中心原点・半径5)x^2+y^2=25
楕円x^2/4+y^2/9=1
放物線(y が主役)y^2=4x
双曲線x^2-y^2=1

点を置いて動かしてみる

  1. 式リストに (3,4) のように入力すると、その座標に点が置かれます。
  2. 点はマウスでドラッグして動かせます。動かすと座標の値も変わります。
  3. 円 x^2+y^2=25 と一緒に点 (3,4) を置くと、点が円周の上にあることを確かめられます。点をドラッグして円の外へ動かしてみましょう。
5つの図形をまとめて入力。 円と点。点はドラッグで動かせます。

y^2=4x のように「y が主役」の放物線も y= の形に直す必要はありません。陰関数としてそのまま入力するのがコツです。

7. 不等式と領域

不等式を入力して領域を塗りつぶし、「破線の境界」と「実線の境界」の違いを見分けられるようになる。

  1. 式リストに y>x^2 と入力すると、放物線 y = x² の上側の領域が塗りつぶされます。
  2. このとき放物線の境界線は破線で描かれます。これは「境界を含まない(≠)」という意味の合図です。
  3. 次に x^2+y^2<=9 と入力すると、半径 3 の円の内部の領域が塗りつぶされます。こちらの境界円は実線です(境界を含む)。
  4. 不等号は < > <= >= のほか、全角の ≦ ≧ でも入力できます。
  5. 式を書き換えて「<」と「<=」を切り替えると、境界線の見た目が変わることを確かめてみましょう。
放物線の上側(境界は破線)。 円の内部(境界は実線)。 同じ円で「<」と「<=」を見比べる。

ルールはシンプルです。厳密な不等号(< >)は境界が破線、≤(<= ≦)≥(>= ≧)は境界が実線。試験の答案と同じ感覚で読めます。

8. 微分を見る(数II・数III)

d/dx の入力方法を覚え、導関数のグラフと接線の傾きの関係をつかむ。

導関数のグラフを描く

  1. 式リストに y=d/dx(x^3) と入力します。これは x³ を微分した導関数 3x² のグラフです。
  2. 比べるために y=3 x^2 も入れてみましょう。2本のグラフがぴったり重なります。
  3. d/dx は半角で入力し、微分したい式をあとのかっこ ( ) で囲むのが決まりです。

接線の調べ方(スライダーとの合わせ技)

  1. y=a x^3-3x と y=d/dx(a x^3-3x) の2式を入力します。2つ目の式は 1つ目の式を微分したものなので、もとの曲線の「傾き」だけを取り出したグラフになります。
  2. 導関数の値が正のところでは曲線は右上がり、負のところでは右下がりです。
  3. 導関数の値が 0 になる x(グラフが x 軸と交わる点)の近くで、もとの曲線の山や谷(極値)が来ます。
  4. スライダーで a を動かすと、山や谷の位置がどう動くかを観察できます。
x³ の導関数と 3x² が重なることを確認。 スライダー a と組み合わせて極値を探る。

曲線にマウスを乗せると座標が読めるので、導関数の値が 0 になる x を探すときにも役立ちます。

9. 高校数学の単元別レシピ集

教科書の単元から、グラフで確かめたい例題を選んで入力する。

数学I

単元入力する式ねらい
1次関数y = a x + b 傾き a・切片 b をスライダーで動かす
2次関数y = (x−a)² + b 頂点 (a, b) がスライダーで平行移動する
2次不等式の領域y > a x² 境界の放物線が破線になることを確認
直線の領域2x + 3y ≦ 6 不等号を変えると実線・破線が切り替わる

数学II

単元入力する式ねらい
三角関数y = a sin(bx) 振幅 a・周期の変化をスライダーで観察
指数と対数y = 2x、y = log(x)、y = x 逆関数の関係(y = x に対する対称性)
図形と方程式(円)(x−a)² + (y−b)² = 25 中心 (a, b) を動かして円の方程式を理解
円と直線の位置関係y = a x + 1 と x² + y² = 9 a を動かして交わる・接する・交わらないを見分ける
微分の基礎y = x³ − 4x とその導関数 導関数が 0 になる点と極値の対応を見る

数学III

単元入力する式ねらい
微分法の確認y = d/dx(x³) と y = 3x² 導関数のグラフが公式と一致することを確認
係数を含む式の微分y = a x³ − 3x とその導関数 スライダー a で極値の位置の変化を追う
逆三角関数の微分y = arctan(x) とその導関数 導関数が 1/(1+x²) と一致することを確認
数IIIの人への正直なお知らせ
数IIIで登場する極限・積分(∫)・媒介変数表示・極座標(r = …)のグラフには対応していません。微分(d/dx)は使えるので、微分法の理解にはこのアプリが活用できます。

レシピの式には a, b が入っています。「試す」ボタンを押すとスライダー付きで開くので、すぐに単元の本質を動かして確かめられます。

10. 入力早見表(チートシート)

入力できる構文をひととおり確認する。迷ったらこの表へ戻ってくる。

種類入力のしかた例
変数 x, y とスライダー変数 a, b のみ。k, n, m, z などは入力エラー y=a x+b
四則計算 + − * /(× ÷ の記号も可) 2x+1/2
べき乗 ^(全角の ² ³ も可) x^2、2^x
暗黙の乗算 * を省略して書ける 2x、3sin(x)、(x+1)(x-2)、ax
三角関数 sin cos tan、逆は arcsin arccos arctan(または asin acos atan) sin(pi/6)
対数 log(常用対数)、ln(自然対数) log(x)、ln(x)
その他の関数 sqrt(または √)、abs(または |x|)、floor, ceil, round, max(a,b), min(a,b), mod(a,b), sign(x) sqrt(x)、abs(x-1)
定数 pi(または π)、e sin(pi x)、e^x
不等号 < > <= >=(≦ ≧ も可)。厳密な不等号は境界が破線 y>x^2
式の種類 y = f(x) / x = g(y) / 陰関数 / 不等式領域 / 点(ドラッグで動かせる)/ スライダー定義(a=1 のように値を決める) y=x^2、x^2+y^2=25、(1,2)、a=1
導関数 d/dx(式) の形(数II・数III) y=d/dx(x^2)
y = の省略 x を含む式を単独で書くと y = … として描かれる x^2 → y = x²
スライダー 式に a, b を書くと自動でスライダー行を追加(初期 −10〜10、刻み 0.1)。▶でアニメーション。⚙で最小値・最大値・刻み・別名表示を設定 y=a x^2
別名表示(独自機能) スライダーの⚙で「別名表示」に x, y, k, n などを入れると、式リストとスライダーの表示で a がその名前で色付き表示。計算の内部では a のまま y=a x^2 で別名「p」→ y = p·x² と見える
角度の単位 初期はラジアン。画面左下のボタンで度数法に切替 sin(pi/2) → 1
画面操作 ドラッグで移動/ホイール・+−ボタンでズーム/⌂で初期表示/曲線にマウスを乗せると座標を表示 —
未対応 媒介変数表示、極座標(r = …)、積分 ∫、場合分け { }、定義域制限 { }、表(テーブル)、関数定義 f(x) = …、3D —
色々な構文をまとめて入力してみる(放物線+スライダー、円、領域、点)。

この表の内容は、アプリの式リストのそばにメモしておくと入力ミスが減ります。

11. よくある質問

エラーメッセージの読み方と、つまずきやすい点を解消する。

「使えない文字」というエラーが出ました

変数は x, y とスライダー変数 a, b の4つだけです。k, n, m, z などの文字は入力エラーになります。これは他のグラフ電卓(Desmosなど)と違う点なので注意してください。

数列の一般項などで n を使いたいときは、a の別名表示を「n」にする(第4章)ことで、式リスト上は n と色付きで表示されます。入力と計算は a のままです。

式を入れたのにグラフが表示されません
  • log(x) は x > 0、sqrt(…) の中身が負の場所は、数学的に値が存在しないため描かれません。ズームアウト(ホイールや−ボタン)して範囲を広げてみてください。
  • x^2 のように x だけを含む式は y = x² として自動で描かれます。真っ白な場合は ⌂ ボタンで初期表示に戻してみてください。
  • 全角文字が混ざっていないか確認してください(² ³ × ÷ ≦ ≧ π など一部の記号は対応しています)。
Desmos のように f(x)=x^2 と書きましたが動きません

このアプリは関数定義(f(x) = …)には対応していません。同じグラフにしたい場合は x^2 または y=x^2 と入力してください。

同様に、表(テーブル)・場合分け { }・定義域制限 { }・積分 ∫・媒介変数表示・極座標(r = …)・3D にも対応していません。誤って対応しているものと考えないよう、ご注意ください。

角度が思ったのと違います(sin 30 が 0.5 にならない)

角度は初期状態でラジアンです。sin(π/6) = 0.5 のように計算されます。度数法(30°=0.5)で使いたいときは、画面左下のボタンで度数法に切り替えてください。

入力した式は保存されますか?

自動でブラウザに保存されます。ただし保存は「このブラウザの中」だけなので、別の端末や別のブラウザには引き継がれません。ブラウザのサイトデータを削除すると消えることがあるので、大事な式はメモにも残しておきましょう。

点を自由な位置に動かせますか?

はい。(1,2) のように入力した点は、マウスでドラッグして動かせます。動かした位置の座標に点が移動します。

スライダーの動く範囲を変えられますか?

スライダー行の ⚙(設定)で、最小値・最大値・刻みを変更できます。初期値は −10〜10・刻み 0.1 です。⚙では別名表示も設定できます(第4章)。

エラーの見た目を知っておくのも勉強です。わざと使えない文字 k を入れてみましょう(アプリに式 y=k x が渡されます)。

エラーが出たら慌てずに、式の中の文字を確認。変数は x, y, a, b の4つだけ、これさえ覚えれば入力ミスの大半は防げます。